sustainability

鉄のサスティナビリティ

私たちの考え

家具にも持続可能な価値を。家具は、暮らしや仕事の環境を整えるだけでなく、使う人の心を豊かにしてくれるものです。一方で、日常生活、オフィス、店舗において、転居・移転・新規設営など、環境が変化するたびに、新しい家具・什器を準備する必要が生じるという課題があります。この課題に向き合うために、私たちは、循環する資源である鉄を活用すること、製造プロセスの中で従来よりもCO2排出量を削減することで、環境への負荷が少ない製品作りを目指しています。

環境が変化しても捨てなくていい家具

stiiilll(スティール)は、持続可能な価値を持つ家具づくりを目指すファニチャーブランドです。家具は、サイズや素材によって使う空間、場所を選びます。stiiilllのプロダクトは、環境が変化しても捨てなくていい家具。増減、用途に合わせたカスタマイズの自由度が高いという特徴があり、だからこそ、環境が変化しても長期的に使い続けることができます。私たちは、家具としてのサスティナビリティを大切にした製品の開発に努めています。

鉄のライフサイクル

鉄は、循環する資源です。その90%以上がリサイクルされ、古い鉄製品を再利用して新しい製品が作られています。自然から採掘された鉱物としての鉄は、製鉄所を経て加工され、工業製品、建材などさまざまな目的で使われます。その後、回収された鉄はリサイクルされ、再び資源として利用できます。このプロセスをクローズドループといい、自然資源の消費を減らし、環境への負担を軽減する循環型のシステムです。

93%

鉄鋼製品の
リサイクル率

鉄の製造工程の副産物

stiiilllのプロダクトには、鉄の製造工程で生じる副産物を活用しています。一般的に副産物とは、主産物の製造過程から必然的に派生するものです。製鉄所で鉄を製造する際にも、その副産物は発生します。主産物は、安定した材質の一級品として各使用用途に沿い流通・使用されます。一方、鉄の副産物は一級品と同等の材質でありながら、外観で一級品に比べて劣る箇所があることなどの理由から、そのままでは流通・使用することができません。stiiilllは、私たちが培ってきた技術により鉄の副産物において有効活用できる部分を選別し、再び資源として活かすために生まれた製品です。

削減目標

私たちは、板金加工と呼ばれる技術を培ってきました。まるで折り紙のように、鉄の板を切って曲げて生活に馴染む形にする技術です。その進歩には、職人の腕はもちろん、機械の存在が欠かせませんでした。それらを加工する機械のエネルギー消費問題は業界として大きな課題であり、早急に対策を打っていく必要があります。私たちの工場では、2030年までにCO2の排出量を42%削減する目標*を掲げました。会社としては積極的に省エネルギー機種の採用を進めていくこと、そして個人レベルでも日常からできることを取り入れていくことで、その実現を目指します。*対2023年比での削減目標。

私たちの技術

私たちの工場では、エコでスマートな板金加工の工場を目指して日々取り組んでいます。具体的には、最新の加工機械を積極的に導入し、生産性が高くエネルギー消費の少ない生産体制を整えています。たとえば、鉄を切断する工程では、従来に比べて材料の無駄を少なくするファイバーレーザー加工を用いています。

また、曲げ工程では自動化することで、以前は人力で30分かかっていた金型の交換作業が、機械を用いて1~2分に短縮できるようになりました。重い金型を持ち運ぶ必要がなくなり、従業員の負担も減りました。

そして、IoT(モノのインターネット)を使った管理の効率化も進めています。たとえば、機械の稼働状況の視認化、消費電力・停止時間の集計や分析を行い、より効率的で環境に配慮した生産活動を実現しています。